NBS長野放送
2022年の干支は「寅」。名称に「トラ」がつく食堂や旅館は、新年に挽回・巻き返しへの思いを募らせています。
寅年がスタート。2022年はどんな1年になるのでしょうか。
タイガー食堂・田中良太店主:
「お待たせです、まず先にラーメン2つ」
タイガー食堂(長野県辰野町)
ラーメンにかつ丼。食欲をそそる匂いが漂っています。
客:
「おいしい」
ここは長野県辰野町の食堂。名前は「タイガー食堂」です。1925(大正14)年の創業で、まもなく100周年。
4代目の田中良太さんが切り盛り
今は4代目の田中良太さん(38)が切り盛りしています。
そもそも、どうしてタイガーなのでしょうか?
タイガー食堂・田中良太店主:
「創業者のひいおじいちゃんが虎次郎という名前だから『タイガー』と。すいません、何のひねりもないんですけど。絶対に間違えられない、すごく気に入っています」
一番人気のソースカツ丼
一番人気はソースカツ丼。分厚い県産豚肉のトンカツに、甘めの自家製ソースをからめています。
客:
「お肉のボリュームがすごいので、厚くてガツッとくる。タレは割とさっぱり、おいしい」
「料理もおいしいし、オーナーがすごい気さくで元気が良くて、明るい気持ちになる」
100年近い歴史を持つ食堂だけにユニークなものが受け継がれています。
山下清さんデザインのマッチ
タイガー食堂・田中良太店主:
「こちらマッチ。うちに滞在したことのある山下清さんがデザインしてくれたマッチです」
山下清さん(前列・中央)
テレビドラマの主人公にもなった「放浪の画家」・山下清。1954年、旅の途中で1カ月程、タイガー食堂に滞在したそうです。泊めてもらったお礼に絵をプレゼントされ、以来、マッチ箱の図柄にしています。
歴史もある人気食堂ですが、新型コロナの影響で客足が遠のき、売り上げは以前の半分以下となりました。
生活を切り詰めながら店を守ってきたという田中さん。寅年の今年は何とか巻き返したいと話します。
タイガー食堂・田中良太店主
タイガー食堂・田中良太店主:
「落ちるところまで落ちたので、もう後は上がるしかないだろうと。虎の勢いを借りて、上り調子の良い年にしたい」
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