長野放送
今年お伝えしたあのニュースの「今」。台風19号災害から2年、堤防が決壊した長野市長沼で被災した女性は豊野地区の公営住宅に入居しました。家を再建したい気持ちもありましたが、新たな場所で再出発です。
「新居」への引っ越し作業をしているのは小滝浩子さん(61)です。ここはおととしの台風19号災害の被災者のために建設された長野市豊野地区の災害公営住宅。今月から入居が始まり小滝さんも「みなし仮設」から引っ越してきました。
小滝さん:
「なんだろう… 始まるんだなと」
おととし10月、千曲川の堤防決壊で小滝さんの住宅があった長沼に濁流が押し寄せました。
その後、自宅は解体され、空き地に。夫に先立たれ遺族年金で暮らす小滝さんにとって家の再建は難しく、長沼に災害公営住宅ができるのを待っていました。
しかし、長沼の建設候補地は浸水に備えて盛り土をする必要があり、安全面で問題があることなどを理由に、市は長沼での建設を断念。小滝さんの希望は通りませんでした。
豊野の災害公営住宅に住むことを決めた小滝さん。引っ越しには長沼の住民たちが手伝いに来てくれました。
手伝った長沼の住民:
「つながりはしっかりこれからも」
小滝さん:
「うれしかったね、長沼にいた時代のつながりがあったということで、うれしい瞬間」
長沼とのつながりが消えないことを確認した小滝さん。新たな生活に向けて、前を向き始めています。
小滝さん:
「(長沼に住みたい気持ちは)ないって言ったらうそになるが、もうここに来た以上はわたしはここで暮らすと。大きな前進ですし、希望を持っていますね」
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