NBS長野放送
長野市芋井の公民館で約50年前の子どもたちが地域の自然や歴史などを詠んだ「かるた」が見つかり、住民有志が復元しました。14日は、小学校でかるた取りが行われました。
芋井小学校のかるた取り 14日
14日、長野市の芋井小学校で行われたかるた取り。札に描写されているのは、芋井の自然や歴史など。住民有志が先月完成させた「芋井の郷土史かるた」です。絵札や句は、約50年前の児童たちが作ったものです。
NBS長野放送
児童:
「知っているものもあって、絵と一緒に見られて楽しかった」
「絵が上手だなと。わかりやすくて」
数年前に金庫から見つかった画用紙の絵札
長野市北西部の山間に位置して自然豊かな芋井地区。その自然などが描かれた画用紙の絵札が、数年前に公民館の金庫の中から見つかりました。
芋井小学校の元教員・越志徳門さん
公民館が調べていたところ、50年ほど前に芋井小学校で教員をしていた越志徳門さん(91)が「自分が作ったかもしれない」と名乗り出ました。
当時の児童会が学校で遊ぶために地域を題材に製作したものとみられます。
芋井小学校の元教員・越志徳門さん:
「あの時分は、学校が地域の教材を生かした教育をしようということでやっていたから、しょっちゅう私は児童たちとあちこちを遊び歩いた。この絵が残っていたのは奇跡。よく残っていた」
復元された「芋井の郷土史かるた」
住民有志と公民館でつくる「芋井の歴史を学ぶ会」が、今年6月から市の補助金を活用して復元を進め、先月、通常サイズのかるたとなってよみがえりました。
歴史を学ぶ会のかるたの製作委員会・高嶋義勝委員長:
「一番楽に芋井の地域を知っていただくのにいい資料になる」
NBS長野放送
(い)
『芋井の農産物 西はタバコで 東はリンゴ』
現在もリンゴづくりが盛んな芋井ですが、当時、地区の西部ではタバコづくりも盛んだったようです。
NBS長野放送
(こ)
『木枯らし きびし 飯縄おろし』
住民たちは飯縄山を四季の移り変わりを表す指標としてきたそうです。
NBS長野放送
(て)
『手拍子を とって踊ろう 芋井甚句』
芋井甚句は「田植え歌」として長く唄い継がれてきたもので、当時の子どもたちもよく唄ったのでしょうか。
完成記念のかるた大会 11日
今月11日には完成記念のかるた大会も開かれ、越志さんの当時の教え子たちも駆け付けました。
越志さんの教え子:
「教室の後ろに先生が出してきて、並べたのは思い出した」
「懐かしかったし、知らないこともあっていい勉強になった」
芋井小学校の元教員・越志徳門さん:
「なかなか(後世に)引き継いでいくのは難しい。芋井は本当にいい宝物が残っている」
半世紀ぶりに復元されたかるた。地域の自然や歴史と共に、今の子どもたちに受け継がれていきます。
[/MARKOVE]