長野放送
食品ロス削減の取り組みです。長野県飯山市の老舗酒蔵は、新型コロナの影響で余った酒米を使って新酒造りを始めました。資金はクラウドファンディングで募っています。
27日朝6時半。飯山市の田中屋酒造店で日本酒の仕込みが始まりました。
田中屋酒造店・田中隆太社長:
「皆さんからご支援してもらった以上のものは、返したいと思って造ってます」
「水尾」で知られる田中屋酒造店は、1873年創業の老舗です。2019年の台風災害では設備に被害を受け、生産が一時ストップ。
再開した矢先に新型コロナの影響で需要が落ち込み、2020年春の売り上げは例年の半分以下に落ち込みました。
田中屋酒造店・田中隆太社長:
「これでも9トン。玄米にすれば9トン分ということなんで…」
こちらは余った酒米です。需要が落ち込んだことで生産量も減少。もともと農家とは、全量買い取り契約をしているため、およそ9トン(150俵)が余る見込みとなりました。
余った酒米を活用できないか…。
そこで「新製法」でつくる、新商品を思いつきました。
通常はアルコール度数が18度程度の原酒を造り、最後に水を加えて仕上げます。
「新製法」は少しずつ水を加えて13度~15度程度の原酒を造り、そのまま仕上げます。こうすることで味や香りのバランスがより整うといいます。
田中屋酒造店・田中隆太社長:
「こんなきっかけで、こういう(新しい)取り組みに足を踏み出せるというのは、いいことなんじゃないか」
酒造りにかかるコストは、インターネット上で寄付を募る「クラウドファンディング」で集めています。
すでに600万円以上が集まっています。
サイトには応援メッセージも…
応援メッセージ:
「大好きな水尾のチャレンジ、応援しています!頑張ってください!」
「酒蔵、酒米農家ともに大変な状況だと思います。応援しています!頑張ってください!」
「新商品」として醸造される「水尾 守・破・離」。
寄付した人に、来月から3カ月連続で「リターン」として送ります。(720ミリリットル3本セット 1口6000円、1.8リットル3本セット 1口1万2000円)
田中屋酒造店・田中隆太社長:
「飲むお客さんがいて、販売する方がいて、われわれが造って、米を作る農家さんがいて、全体がうまく回らないと、いいお酒ってできないと思う。支援していただく皆さんと、気持ちを一つにして造っている」
クラウドファンディングの期限は来月25日までです。
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