神楽殿を三巡りする柴舟の行列
御霊代を諏訪大社下社春宮から秋宮へと遷す諏訪大社下社の夏の遷座祭「お舟祭り」は1日、下諏訪町内で行われた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、昨年に引き続き「宵祭り」と「神賑わい」は中止。例年、祭りの「華」となる柴舟の曳行を柴舟に見立てた行列に変更するなど、感染防止対策に最大限配慮した静かな祭りとなったが、町内を曳行する行列は時代絵巻のようで、町民らが熱い視線で行列を見守った。
春宮で遷座の儀を行った後、御霊代を乗せたみこしを中心とする遷座の行列が午後1時40分ごろに春宮を出発。大門-八木崎-魁町-友の町-大社通りを経て、秋宮へと向かった。
遷座の行列の後には御頭郷(上諏訪・四賀・豊田地区)と諏訪大社下社人形保存会、柴舟奉製会が奉仕する柴舟に見立てた行列が続いた。神像である翁と媼の人形は、白丁姿の人形保存会の代表が担いで歩いた。
柴舟行列は午後2時30分ごろに秋宮へと曳き付けられ、神事の後、神楽殿を三巡り。最後は境内の特設土俵で御霊鎮めの意味があるという神事相撲三番が執り行われた。
上諏訪・四賀・豊田御頭郷奉賛会の林泉会長(63)は「コロナとお付き合いしながらの祭りになったが、無事奉仕を終えられた。コロナ退散の願いも込めて神事相撲をしており、来年こそいつも通りの祭りになることを願っている」と話していた。
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