タブレット端末を使い、食草に止まるミヤマシジミを撮影する伊那西小児童
伊那市伊那西小学校の3年生9人が、絶滅危惧種のチョウ「ミヤマシジミ」を守り育てる活動を始めた。先輩から引き継ぐ保護活動は、今年で4年目。27日は近くの保護地を訪れ、食草のコマツナギが植わる一角で羽を休める美しい姿を観察した。8月から幼虫を飼育し、2度の羽化を経て学校での放蝶を目指す。
ミヤマシジミは体長約3センチ。羽の表は雄が美しい青色で、雌は茶褐色の特徴を持つ。観察会では、保護に取り組む「伊那ミヤマシジミを守る会」代表の岡村裕さん(80)の案内で、生息地を巡った。岡村さんはアリと共生する幼虫を指さし、「背中から蜜を出してアリに与え、クモなどの外敵から身を守ってもらう」と説明した。
小雨がぱらつく中、児童は1人1台ずつタブレット端末を持参し、草むらにじっと止まるチョウを撮影。友達と画像を確かめ合い、羽の模様や色を見比べた。
雄を見つけた児童(8)は「紫と水色を混ぜたみたいな色で、羽を広げるときれい」。別の児童(8)は食草と同じ緑色の幼虫を眺め、「アリが群がる所にいるから探しやすい」と話した。
児童は夏休み明けから幼虫を教室で飼育し、羽化させてから9月頃に学校敷地内の専用ケージに移す計画という。
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