長野放送
豪雪地の新ブランドです。長野県信濃町で、雪の下で栽培・貯蔵した野菜を「雪まち野菜」と名付けて販売が始まりました。とびっきりの甘さに期待が寄せられています。
キャベツたっぷりのもつ鍋に、具だくさんのスープ。使われている野菜は、いずれも豪雪地ならではの方法で栽培されたものです。
この冬、1メートル40センチを超える積雪を記録した長野県信濃町。
生産者・中村賢治さん:
「(積雪は)1メートル50センチくらいはあるんじゃないかな。(雪の下には何が?)ニンジンですね」
除雪機とスコップで雪をかき分けていくと、青々とした葉が見えてきました。土の中から出てきたのは、雪の下で栽培した「雪中ニンジン」です。
生産者・中村賢治さん:
「ニンジン臭さがないのと糖度が高いのでおいしい」
(試食リポート)
「甘い。ニンジン独特の風味もそうなんですが、とにかく甘みが口いっぱいに広がります。まるでフルーツ食べているみたいです」
雪の下にある野菜は、凍るのを防ごうと糖度を上げて甘くなります。それを信濃町と道の駅は「雪まち野菜」と名付け、販売を始めました。
直売所には雪中キャベツや雪中ニンジン、冷気にさらして育てた寒じめホウレンソウなどが並びます。
買い物客:
「(食べたことある?)あります、おいしいです。生で食べるとすごく甘い」
道の駅の食堂では「雪まち野菜」のメニューを提供中です。コンソメと塩で味付けした「雪まち野菜スープ」です。
(試食リポート)
「スープ自体がシンプルな味付けなので、野菜のうま味や甘みをダイレクトに感じます」
2月以降、キャベツとニンジンを使ったソフトクリームも提供する予定です。
町内の飲食店でも利用が広がっています。野尻湖畔のレストラン「LAMP野尻湖」で提供しているのは、雪中キャベツをふんだんに使った「もつ鍋」。キャベツの甘みが全体の味を引き立たせます。
LAMP野尻湖・栗原幸子さん:
「すごく甘みがぎゅっとしていて、料理していて楽しい。通年やっているおすすめのメニューですけど、キャベツがここまでおいしいのは今だけ」
豪雪地ならではの「雪まち野菜」。関係者は新たな名物にと期待しています。
道の駅しなの・新井匠支配人:
「信濃町は夏のトウモロコシのイメージが強いと思うんですけど、ぜひスキー場とかに来て雪を楽しんで、そののちに『雪まち野菜』を食べて、雪の魅力を楽しむきっかけになればいい」
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