2年ぶりに諏訪湖で開幕した「諏訪湖サマーナイト花火」。夜空を彩る大輪の花火を大勢の見物客が見上げた
長野県諏訪市の諏訪湖畔で花火を連日打ち上げる「諏訪湖サマーナイト花火」が25日夜、開幕した。8月1~15日に行う諏訪市制施行80周年記念「第73回諏訪湖祭湖上花火Two Weeks」と合わせて8月29日までの36日間、新型コロナウイルスの感染対策を講じ、毎日午後8時30分から500発の花火を打ち上げる。
昨年は新型コロナの影響でサマーナイト花火(諏訪観光協会と諏訪湖温泉旅館組合でつくる実行委員会主催)、湖上花火(諏訪市や諏訪商工会議所などでつくる実行委員会主催)がともに中止になった。例年だとサマーナイト花火は毎日800発、湖上花火は8月15日に4万発を打ち上げるが、今年はコロナ禍に対応して打ち上げ時間を10分間の「特別スタイル」とし、2年ぶりに実施する。
初日の25日は4連休の最終日とあってか、花火が上がる初島近くの諏訪市湖畔公園は見物客でにぎわったが、グループごとに間隔を空けて座り、音楽に合わせて上がる花火を静かに見上げ、初島の花火師に拍手を送っていた。観光客の男性(69)は「人は多かったが離れていたので安心して見られた」と話した。
下諏訪町から訪れた高校3年生の2人は「受験勉強が大変だけど花火を見て頑張ろうと思った。10分間でも花火を見ることができてうれしかった」と笑顔を見せた。諏訪湖温泉旅館組合の伊東克幸理事長は「夏の諏訪湖に待ちに待った花火が戻ってきた。うれしく思います。感染対策を講じて楽しんでほしい」と協力を呼び掛けた。
実行委は期間中、スタッフや放送を通じて来場者にマスクの着用や3密の回避、飲食の自粛を求めていく。8月1~15日は旧東洋バルヴ諏訪工場跡地に臨時駐車場を開設。LCVテレビとラジオ、動画投稿サイト「ユーチューブ」に花火の映像をライブ配信し、自宅や車中で「リモート花火」が楽しめる環境も提供する。
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