長野GIのロゴを披露する阿部知事(中)と県原産地呼称管理委員会委員ら
国税庁は6月30日、酒類の地理的表示(GI)に県産の清酒とワインを指定した。国の保護で産地名を独占的に名乗ることができる制度で、一つの産地が二つの酒類で同時に指定されるのは初めて。GI指定に取り組んできた県原産地呼称管理委員会の委員らが同日、県庁を訪れ、阿部守一知事とともにオンラインで関東信越国税局から伝達を受けた。
今回のGIの基準には県が2002年度に創設した県原産地呼称管理制度の考え方が生かされ、県内産の材料を使い、県内で醸造や瓶詰までを行うこととなっている。産地の名称が国内外で保護され、輸出拡大やブランド価値向上につながることが期待され、今後、基準を満たした県産の日本酒やワインの指定は県原産地呼称管理制度から酒類の地理的表示(GI)へと移行していく。
阿部知事は「より一層、対外的な訴求力が強まる。県の日本酒とワインが世界のブランドとして認知されるよう県としても全力で取り組みたい」と意気込んだ。
県原産地呼称管理制度委員会の菊池敬ワイン委員会委員長は「GI制度は国際的な流れで、県のワインが認められてうれしい」と喜んだ。同じく市川博之日本酒・焼酎委員会委員長は「世界に出ていくに当たって武器の一つになる。長野の良さを世界に広げられたら」と話した。
GI指定を伝達した関東信越国税局の小林君人酒類監理官は「GI長野というブランドをいかんなく発揮して日本の酒類業界全体を元気づけるきっかけになることを期待する」と激励した。
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