関係機関の合同調査は17日に実施。さらに県林業コンサルタント協会と振興局が22日に小型無人機ドローンで上空からの測量を行い、これらの結果を基に算出した。内訳は茅野市域92.42ヘクタール、諏訪市域73.83ヘクタール。現在は焼け跡から芽吹きが始まっている。
諏訪地域振興局林務課は同日までに、両市と合同で人工林の状況を調べた。カラマツ林やアカマツ林の一部に火が入ったものの、樹木の生育には影響がないと判断。林業被害にカウントするような天然林の被害もなかった。
平成元年以降の林野火災で最大規模だったのは同じ霧ケ峰で2013年4月に起きた大規模火災。焼損面積は約220ヘクタールに達した。
10年前の火災では国天然記念物の湿原の一部が焼けるなどしたため、県と諏訪市教委がそれぞれ影響調査を実施した経緯がある。振興局環境課によると、今回は県環境保全研究所(長野市)が通常の学術的な調査研究の中で植生影響について調査する予定。焼け跡からの新芽を狙ってシカの出没が増えるとの懸念があり、出現状況調査(ライトセンサス)も近く始める。
出火原因は調査中だが、出火場所はガボッチョ(カボッチョ)山の山頂から南側300メートルの両市境と推定されている。火は風にあおられて富士見台方面に拡大し、ビーナスラインをまたいで車山の山頂方面まで延びた。5日朝までにほぼ消し止め、出火から約23時間後に鎮火を確認。2日間で消防関係者ら延べ510人余が出動し、防災ヘリや自衛隊ヘリが上空から消火に当たった。[/MARKOVE]