岡谷市郊外の塩嶺小鳥の森で野鳥を観察する参加者
長野県岡谷市郊外の塩嶺小鳥の森で野鳥を観察する「塩嶺小鳥バス」が7日朝、今季の運行を始めた。鳥の繁殖期に合わせて1954年から開き、今年で70回の節目を迎えた探鳥会。市内を中心に県内外の約25人が参加し、早朝の森で鳥のさえずりに耳を傾けた。
塩嶺小鳥の森ではこれまでに120種類以上の鳥類が観察されており、小鳥のさえずりは環境省の「残したい日本の音風景100選」にも選ばれている。初回はあいにくの雨となったが、日本野鳥の会諏訪支部の会員3人の案内の下、森の中を散策した。
ヒヨドリ、センダイムシクイ、コゲラなどの鳴き声が響く中、参加者たちは双眼鏡を手に観察した。同支部の西教生さん(41)=富士見町=らが野鳥の特徴や生態を紹介。甲高い声でさえずるエナガについて西さんは「繁殖の開始が早く、寒い時期から巣作りを始める。ひなが10羽くらいと多いのが特徴」と解説した。
2016年から参加しているという両角元成さん(57)=下諏訪町=は「鳥のことはあまり詳しくないが、忙しい日々の中、早朝から森で鳴き声を聞くと癒やされる。すごく貴重な体験ができるのでありがたい」と話していた。
塩嶺小鳥バスの運行は5月28日まで毎週日曜日の全4回で、事前申し込み制(1日先着40人)。諏訪市のJR上諏訪駅西口を発着点に、下諏訪町、岡谷市内の合わせて12カ所に停留する。初回は70周年を記念したセレモニーを予定していたが、雨のため中止した。
参加などの問い合わせは事務局の市商業観光課(電話0266・23・4811)へ。
[/MARKOVE]