青空の下、宝剣岳を背にアルプホルンの音色を響かせた中アの開山式
長野県駒ケ根市の駒ケ根観光協会(会長・伊藤祐三市長)は28日、中央アルプスの開山式を中ア千畳敷(標高2612メートル)で開いた。新型コロナや天候不良の影響で、宝剣岳を望む晴天の下での開催は5年ぶり。神事で山の安全を願い、アルプホルンの音色とともに登山シーズンの幕開けを祝った。
式典には関係者や一般の登山客ら約70人が参列。駒ケ岳神社の前で遭難者へ黙とうをささげ、伊藤会長ら12人が玉串を奉納した。伊藤会長は、ホテル千畳敷の改装や7月から始まる観光周遊バスの実証実験などに触れて「さまざまな準備や努力が実を結び、コロナ流行前以上のにぎわいがやってくるはず。一層盛り上げていきたい」とあいさつした。
式典後には、地元のアルプホルン愛好者でつくる「アルプホルン駒ケ根」のメンバー6人が演奏を披露。市PRキャラクター「こまかっぱ」も登場した。
同協会によると、この日の千畳敷の気温は9.9度(午前9時30分)で、積雪は例年より1メートルほど少ない2.2メートル。雲一つない青空の下、登山やスキーを楽しむ観光客の姿もあった。
同ホテルを運営する中央アルプス観光(同市)の森部浩昌社長は、テラスの新設などによって「今までより間近で山の迫力を体感できる」とし、多くの来訪を期待した。
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