こども食堂「信州みんなの食堂」
長野県松本市で長年親しまれたレストランが「こども食堂」に生まれ変わった。手掛けたのは3人の子を育てる母親。家族の協力を得ながら、子どもたちのよりどころになればと意気込んでいる。
【動画で見る】3人の子を育てる母が決断!レストランを「こども食堂」に 家族も協力「みんなの居場所を」
■みんなの「居場所」に
「信州みんなの食堂」の料理
とり肉の香草パン粉焼きにヨーグルトであえたリンゴのコンポート。
本格的な洋食メニューが並んでいるが、実はレストランではなく「こども食堂」だ。
子どものグループ:
「おいしいで~す」
信州みんなの食堂(長野県松本市新村)
松本市新村の国道沿いに3月、オープンした「信州みんなの食堂」。2022年末に閉店したレストランを活用し、週1回、開いている。
オープンさせたのは下里かおりさん(43)。小1から中2の3人の子を育てる母親だ。専業主婦から、こども食堂のあるじに。そのきっかけはー。
信州みんなの食堂・下里かおりさん
信州みんなの食堂・下里かおりさん:
「13歳の長女が学校が苦手なんですよね、家にいることが多くて。家にずっと子どもと2人でいる生活が良くないって、身に染みて分かっていて。子どもにも社会が必要だし、親にも。同じように(学校の行き渋りで)お家にいる家庭とかにも、外に出る場所、学校とお家以外の居場所が必要だなって思っていたんですよね」
コロナ禍、他の子どもたちも外に出る機会が減った。
みんなの居場所をつくれないかー。
そう考えていたところ、30年以上続いた地元のレストランが閉店することを知り、「こども食堂」を開くことを決意。
キッズスペースや授乳室を設けて2023年3月、オープンさせた。
おいしいでーす
信州みんなの食堂・下里かおりさん:
「始めてみて分かったんですけど、子どもたちがこういう場所を求めていたんだなって。コロナで何年間も失っていたコミュニケーションの場所が久しぶりに見られたのがうれしい」
■家族が協力
下里さんの父・本木茂さんと弟・本木文規さん
下里さんには強力な助っ人が2人いる。市内の居酒屋でおよそ40年、店長を務めた経験を持つ父の本木茂さん(73歳)と、市内の結婚式場のレストランで料理人として働く弟の本木文規さん(39)だ。
父・本木茂さん:
「二つ返事じゃないけど『いいよ、手伝うよ』って感じ。厨房設備とかそろっているのでやりやすい。子ども嫌いじゃないので、一緒に遊びたいくらい」
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