長野県・阿部守一知事(4月3日)
長野県が不正軽油の調査で抜き取った軽油を今後は農業試験場などで有効活用すると発表しました。従来、廃棄すべきところを再利用していた不適切な処理が発覚したことがきっかけだということです。
県が不正軽油の発見のため行う「抜取調査」。これまでは調査後に残った軽油は廃棄することとなっていましたが、県は「今後、提供した人の同意を得られた場合に限り農業試験場などの重機の燃料として有効活用する」と発表しました。原油価格の高騰が続く中、環境への配慮と処分費用の軽減のためとしています。
調査のため抜き取った軽油を巡っては過去、県の総合県税事務所が本来行うべき廃棄をせず「もったいなかった」などと長野建設事務所の公用車の燃料として使う不適切な処理があったことが分かっています。(2018年度29リットル、2019年度31リットル、2022度16リットル)
これがきっかけとなり、取り扱いの見直しが検討されたということです。
阿部知事は記者会見で「ルールに基づかない処理をしてしまったことは遺憾。ただ、考え方としては、環境面、資源の有効活用からすると、捨ててしまうのは逆にもったいない」などと述べました。
また、調査のため抜き取る量もこれまでの200ミリリットルから調査に必要な最小量の100ミリリットルに減らすということです。
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