純米大吟醸「滲―Shin―」の入ったケースを雪室に運び込む関係者
「中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ」を運行する中央アルプス観光(長野県駒ケ根市)は30日、ロープウエーの駅がある中ア千畳敷(標高2612メートル)で、オリジナル純米大吟醸「滲―Shin―」の雪中熟成を始めた。最低温度氷点下15度の雪の中で3カ月間貯蔵。4月下旬の開山式に合わせて掘り出し、販売する。
ロープウエー開業50周年を記念して2017年に商品化し、7年目。醸造元は伊那市荒井の蔵元「宮島酒店」。同市横山で栽培した酒米「美山錦」を使い、500ミリリットル入りを500本作った。同蔵元の宮島敏社長(60)は「例年に増して香り高い酒に仕上がった」と出来栄えを評価する。
この日の千畳敷は氷点下17度の極寒。吹雪で視界が悪い中、同蔵元や中ア観光の社員ら約15人が酒をケースごと雪室に運び入れ、埋めた。
中ア観光の同事業の担当員清水萌佳さん(24)は「毎年味が変わる。その年の出来を楽しみにしてくれているお客さまもいる」とPR。宮島社長は、凍らない程度の低温で熟成させることで「香りが保たれ、熟成が程よく進む。味にまろやかさが出る。(掘り出しを)楽しみにお待ちいただきたい」と話していた。
価格は1本税込み3000円。ウェブ販売の予約は中ア観光公式ホームページで受け付け中。締め切りは掘り出し日。掘り出し日以降は店舗販売のみとなり、ホテル千畳敷としらび平駅で販売する。問い合わせは同社(電話0265・83・3107)へ。
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