「全面結氷」した諏訪湖を双眼鏡で観察する宮坂清宮司=26日午前8時ごろ、諏訪市上諏訪の立石公園
諏訪湖の氷がせり上がる御神渡り(御渡り)の判定と神事をつかさどる八剱神社(長野県諏訪市小和田)は26日朝、今季初となる湖面の「全面結氷」を認定した。前日は強風で波立っていたが、一夜にして結氷した。湖面観察を毎日行っている氏子総代らから笑顔があふれ、5年ぶりの御神渡り出現向けて期待が高まった。
同市豊田の舟渡川河口付近で同神社が計測した午前6時30分時点の気温は氷点下12.5度、水温は1.6度。氷点下二桁台となるのは今月6日からの観察後初めてで、湖面には厚さ6ミリ~2センチの氷が辺り一面に広がった。
湖岸での観察で「ほぼ全面結氷」としていた宮坂清宮司(72)。その後、広範囲に見ようと湖が一望できる市内の立石公園に移動し、双眼鏡などで観察して全面結氷を宣言した。今年は気温上昇や強風などが影響して湖面が凍る日が少なかっただけに、宮坂宮司も終始笑顔だった。
宮坂宮司は「諏訪湖に来てにんまりしてしまった。鏡のように湖の一面を覆う氷は諏訪の冬の姿そのもの」と喜び、「まだ御神渡りはできていない。ここからが観察の本当のスタート」と気を引き締めていた。
日中の諏訪湖は風の影響で波が立ち、湖全面を覆った氷はほとんど解けてしまった。長野地方気象台によると、27日の最低気温は氷点下5度を見込んでいる。
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