農作物の作況などを読み上げる神職=諏訪大社下社春宮
長野県下諏訪町の諏訪大社下社春宮で14日夜に始まった「筒粥神事」は、15日早朝に釜揚げしたヨシの茎を割り、今年1年の世相と農作物の豊凶を占った。五分を満点とする「世の中」は、昨年を一厘下回る「三分五厘」。農作物は43品目中、「上」が13品目、「中」が27品目、「下」が3品目だった。
15日は一晩中煮立てたヨシの茎44本を釜から取り出し、午前5時から神占の神事を行った。大総代らが見守る中、神職が1本ずつヨシを小刀で割り、粥の入り具合や、粥の出来具合で農作物を占った後、最後に「世の中」の良しあしを見た。
「世の中」は、2018年から4年間「三分五厘」で、昨年は「三分六厘」。諏訪大社は、「今回、お粥の米粒がまだらだったことから『中』が多かった」とし、「浮き沈みがない1年になるのでは」との見解。農作物については「豊作という感じではないが、そこそこの実りは期待できる」とした。
神職は「いつも筒粥神事を行う夜は冷え込むが、今回は珍しく暖かかった。今年は穏やかな1年になるのではないか」と話していた。
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