大釜で炊いた筒粥を取り出す神社総代ら
長野県箕輪町木下の箕輪南宮神社で7日夜、今年の世相や農作物の作況を占う御筒粥神事があった。五穀豊穣を祈念する同神社初祭りの宵祭りに行われる伝統行事。大釜でヨシの筒や米などを煮て、筒への粥の入り具合で占った。ご託宣によると、世相は「七分九厘」で、昨年を1厘上回った。
占いは世相のほか、さまざまな農作物と四季の気候を含めた計37項目。項目と同じ本数のヨシの筒を麻のひもで結びつけたものと、米5合と小豆3合とを一緒に大釜で2時間余り炊いた。神職が、大釜から取り出された筒を割り、それぞれの筒に入った米や小豆の粒の量などで、世相を占った。
農作物の出来は、小麦、ソバ、タマネギ、クリ、カキの5種が「極上」。中生稲、大豆、ネギ、ハクサイなど5種が「上々」。一方で、早生大麦や早生稲、ジャガイモ、ナス、トマトなど9種が「下」となった。気候は、夏と冬が「上々」で、秋は「上」だったものの、春は「下」だった。
世相が昨年を1厘上回ったことについて、唐沢克忠宮司(76)は「皆さんの気持ちも上向いてもらえれば。新型コロナが終息して、にぎやかな世の中に戻ってほしい」と期待した。
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