記者会見を開いた女子生徒の両親(25日)
2019年、長野県の県立高校で自殺した女子生徒の遺族が、学校の対応に問題があったとして、県に損害賠償を求めて提訴していましたが、このほど和解が成立。25日、遺族が会見を開いて再発防止を訴えました。
女子生徒の母親:
「今でも生きててほしいと思う。そばにいたい。抱きしめたい」
記者会見を開いたのは自殺した当時18歳の女子高校生の両親です。
会見などによりますと、女子生徒は高校の実習助手の男性(当時20歳)と交際していましたが、別の女子生徒とも交際していることを知って精神的ストレスを抱え、2019年、通っていた南信地方の県立高校の校舎から飛び降り、死亡しました。
実習助手は一度、女子生徒の自殺を止めましたが、その「自殺未遂」を高校や両親への連絡をせず、女子生徒は同じ日に再び自殺を図ったということです。
両親は一連の対応に問題があったとして、去年、県に1億3600万円の損害賠償を求めて提訴。地裁飯田支部は自殺を止められなかった実習助手の過失を認定、今年10月、県が6800万円を支払うことで和解が成立しました。25日には県の内堀繁利教育長が両親に直接、謝罪したということです。
両親は記者会見を開き、再発防止を訴えました。
女子生徒の父親:
「いくら謝罪されても、亡くなった子どもは戻ってこない。第二、第三(の娘)が出てこないように、安心して学校に送り出せる教育システムをつくってほしい」
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