「交付特別窓口」にもなっている伊那市役所1階マイナンバーカード窓口
長野県伊那市の白鳥孝市長は22日開いた会見で、12月を「マイナンバーカード普及促進強化月間」と位置付け、カードの申請と交付の窓口を大幅に増設すると発表した。カード交付率については、全国平均値を下回っている場合、国が地方自治体に対する交付税や一部交付金の給付額に差を付ける意向を示唆する状況もあり、白鳥市長は「強化月間を通じ、全国平均以上の交付率を目指したい」と積極的な申請を呼び掛けた。
市によると、10月末現在のカード交付率は全国平均51.1%に対し、伊那市は45.2%。マイナンバーカードの取得は「個人の任意で強制ではない」が、今年6月には総務大臣が来年度の地方交付税を算定する際に、自治体ごとのカード交付率を反映させる考えを示した。
会見で白鳥市長は「地方と都会は事情が違う。地方は高齢化が進み、カードを絶対に必要なお年寄りが、たくさんいるわけではない」とし、「頑張って交付率を上げようとしているが上がらないのが実態。だが、必要な財源が削られては困る」と強化月間実施の経過を語った。
強化月間は12月1日から28日まで。申請手続きを市職員が手伝う「申請サポート」は平日の昼間に加え、土日曜日を除く平日毎晩(午後5時30分~同7時30分)、市役所1階103会議室で実施する。持ち物は本人確認ができる運転免許証、健康保険証など。顔写真は無料で撮影してもらえる。予約は不要。
申請後、すでにカードが出来上がっている人(現状約4500人)を対象にした「交付特別窓口開設」は通常窓口(平日午前9時~午後5時)に加え、夜間・休日窓口(平日午後5時30分~同7時30分、土日曜日午前9時~午後1時)を増設する。場所は市役所1階マイナンバーカード窓口。要予約。受け取りは本人のみ。
このほか、既存の市役所支所、公民館、モバイル市役所、企業・商業施設での出張申請も継続する。市長は「強化月間に普及を図りたい」と意気込んだ。問い合わせは市民課(電話0265・78・4111)へ。
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