“おもちゃの修理屋さん” 浅川藤重さん
長野県安曇野市で元エンジニアの男性が、おもちゃの修理をボランティアで請け負い、「物を大切にする気持ち」を子どもたちに伝えています。
クレーンのおもちゃがお気に入りの丸山爽汰くん(6)、千尋くん(4)兄弟。爽汰君の誕生祝いで、一度は壊れたのを「ある人」に直してもらいました。
母・夏輝さん:
「今までおもちゃは壊れたら終わりって感じだったので、ありがたいなって」
爽汰くん:
「(直してもらってどう?)うれしかった」
直したのは、安曇野市の高家児童館の浅川藤重さん(75)です。
“おもちゃの修理屋さん” 浅川藤重さん:
「直った時の喜びというか、安心感というか、喜んでもらえればね」
この日もおもちゃのサッカー盤が壊れたとの相談が…。
浅川さんは電気機器メーカーの元エンジニアで、去年からボランティアでおもちゃを直しています。分解すると、小さなプラスチックの部品が欠けていたことが分かり、作り替えました。微調整を重ねて、部品を復元します。
“おもちゃの修理屋さん” 浅川藤重さん:
「できれば子どもたちと一緒に直して、それもまた学びになるかなって思うんだけどね」
思惑通り、一人の少年が近づいてきました。ねじ止めに挑戦してもらいます。
“おもちゃの修理屋さん” 浅川藤重さん:
「こういうこと好きなんでしょ?」
少年:
「分解するの好きです」
“おもちゃの修理屋さん” 浅川藤重さん:
「一緒にやろうよ」
少年:
「はい」
“おもちゃの修理屋さん” 浅川藤重さん:
「弟子ができた、やっと」
そして、壊れていたサッカー盤が復活しました。
“おもちゃの修理屋さん” 浅川藤重さん:
「直った?」
児童クラブの子ども:
「直ってる!」
「また遊べるようになって、すごくうれしくなりました。ぼくも大人になったら、こういうことをやってみようと思いました」
「大切に使って、また壊れないようにする」
音が出なくなった「スパイダーマン」も、浅川さんの修理で音が復活しました。
よみがえるおもちゃと笑顔。浅川さんは、子どもたちに物を大切にすることを学んでほしいと話します。
“おもちゃの修理屋さん” 浅川藤重さん:
「本当に喜ばれて、こちらもそうなるとうれしかったですね。ある程度、直せるものは直せるし、大事に使ってもらえればね」
長野放送[/MARKOVE]