長野放送
いくつになっても生き生きと生活する人を表彰する「エイジレス章」です。長野市からは、45年に渡り、児童の通学を見守ってきた女性が選ばれました。選出時は86歳でしたが、今は87歳。15日朝も通学路に立ちました。
倉石よし江さん:
「おはようございます」
午前7時半。長野市南部小学校の通学路。登校する児童に声をかけているのは、近くに住む倉石よし江さん87歳です。
倉石さんは1977年から45年間に渡って通学路に立ち、登校を見守る活動をほぼ毎日続けています。
活動を始めたきっかけは、この交差点で息子が車と接触する事故に遭ったことでした。
倉石よし江さん:
「うちの子が事故起きたから、他の子も起きると大変。児童が行く時だけでも通りを見ましょうと思って自発的にやっている。バイパスの抜け道で(車が)止まらないでさっと来る。すると、ここの道(通学路)を知らないから子どもたちと接触しちゃう」
交差点は抜け道にもなっていて、通学時間帯も多くの車が通ります。
倉石よし江さん(声かけ):
「待ってね、もう一台来るから。はい、お待ちどうさん」
事故が起きないように…。
倉石さんが活動を始めてからは事故は起きていません。雪が積もり見通しが悪い時は、一帯の雪かきもしているということです。
倉石よし江さん:
「(見守りは)息しているのと同じ、別に苦にならないし。『いってらっしゃい』と言うと『おばさん、行ってくるね』なんて言うしね。私にとっては健康の(秘訣の)一つですね」
小学校は…。
南部小学校・清水秀昭校長:
「朝は私たちも慌ただしい中で過ごしているので、地域の方に見守っていただくのは本当に助かる。学校を応援してくださるのが伝わってきてありがたい」
こうした活動が評価され倉石さんは、年齢にとらわれず生き生きとした生活を実施している人に贈られる内閣府の「エイジレス章」に選ばれ、15日、伝達式が行われました。市内では9人目だということです。
式では…。
倉石よし江さん:
「今後とも体が続く限り、今のまま続けていきたいと思います」
子どもちが悲惨な事故に巻き込まれないように…。
倉石さんは通学路に立ち続けます。
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