諏訪湖観察に訪れた総代らと共に記念撮影に収まる石地まゆみさん(左から2人目)
長野県諏訪市小和田の八剱神社による諏訪湖の御神渡り(御渡り)観察に合わせて16日、宮坂清宮司の友人で俳人の石地まゆみさん(63)=東京都町田市=が3年ぶりに観察の様子を見学した。氷が張っていない諏訪湖を見て残念がったが、「久しぶりに皆さんと会えてうれしい」と笑顔を見せた。
石地さんは神社や神事などに興味を持っていたことから、全国の神社を訪れて約30年前から俳句を詠んできた。1998年の諏訪大社御柱祭を見学した際に諏訪地方に興味を持ち、神事などを調べるように。2013年には手長神社の宮司も務めていた宮坂宮司と出会い、16年の手長神社の小宮祭で再会を果たした時に意気投合。連絡先を交換し御神渡りの話をしてきた。
初めて諏訪湖観察に同行したのは19年2月。前年に出現した御神渡りを見て感動し、宮坂宮司に依頼したという。20年も見学したが、その後は新型コロナウイルス感染拡大の影響で2年連続で来訪は見送った。行動制限がない今年は、総代らとの久しぶりの再会を待ち望んでいた。
八剱神社によると、16日朝の気温は3・7度、水温は4・6度。3日連続で気温は氷点下にならず、湖は波立っていた。石地さんは、総代らが温度計で水温を計測する様子を間近で見学し、過去に訪れた際に撮った写真を見せて思い出話に花を咲かせていた。
石地さんは取材に対し、18年の御神渡りを見て詠んだ俳句「御渡りや 剣のやうな 秀を立てて」を振り返りながら、「今年こそ御神渡りが見られると期待している。コロナ禍など嫌なことが多いが、気持ちを明るくさせてほしい」と話した。
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