車からシャトルバスに乗り換えて、景勝地近くの駐車場に降りる観光客ら
長野県箕輪町の紅葉の名所、箕輪ダム「もみじ湖」一帯が見頃を迎えた29日、もみじ湖沿いの県道のマイカー規制と観光客を送迎するシャトルバスの運行が始まった。町が今年度試験的に導入した、混雑期の渋滞緩和策の一環。観光客は車からバスに乗り換えて、人気スポットへ足を運び、紅葉の壮観な眺めを満喫した。町によると、新たな仕組みは滞りなく運用でき大きなトラブルはなかったという。
もみじ湖は約1万3000本のモミジが植わる名所。昨季の来場者は過去最多となる10万6000人で、前季と比べて1.5倍以上になるなど、近年、人気が過熱。来場者の急増に伴い交通トラブルが生じ、地域住民の生活や自然環境にも悪影響をもたらしている状況などを踏まえて、マイカー規制を取り入れることにした。
この日も県内外から大勢の観光客が来場した。自家用車をダム下流の広場に設けられた臨時駐車場に駐車。シャトルバスに乗り換えて、ダム上流にある景勝地の「もみじのトンネル」付近で降りた。トンネル付近はほぼ見頃。鮮やかな赤、光を浴びて輝く黄、緑などの美しいグラデーションに息をのんでいた。マイカー規制に関しては、歓迎する声があちこちで聞かれた。2年前に混雑期に訪れたという東京都の50代女性は「狭い山道での対向車とのすれ違いが怖く、車の駐車スペースも埋まっていて大変だった。今日はストレスもなく(バスだと)安心。来やすくなった」と喜んでいた。
規制期間は11月6日まで。臨時駐車場から景勝地付近までの約3.3キロ区間をバスでつなぐ。駐車場の利用は事前予約制で、1台につき協力金1500円が必要。インターネットなどで申し込みを受け付けている。
[/MARKOVE]