収穫間もないヤマソービニオンを粉砕機に投入する小田切村長
長野県宮田村産のヤマブドウ・ヤマソービニオンを原料とする赤ワイン「紫輝」の2022年仕込み作業が7日、同村新田の本坊酒造マルス信州蒸溜所で始まった。村の特産ワイン造りを進める「中央アルプス『山ぶどうの里』づくり推進会議」(会長・小田切康彦村長)が仕込み式を開き、作業の無事と質の高いワインの仕上がりを願った。
式には村や同会議、蒸溜所関係者など約20人が出席。新鮮なブドウを粉砕機に投入し作業の開始を告げた。
紫輝の醸造は今年で24回目。今年のヤマソービニオンは5月初めの遅霜や収穫期の降雨などの影響を受け収量は昨年の8割程度となったが、糖度は平均で約19度、酸度は同17度を確保。使用量は15・3トンを予定。このうち紫輝および樽熟成は720ミリリットル瓶換算で6000本、山ぶどうジュースは500ミリリットル瓶換算で3500本の製造を見込む。地ビール・ヤマソーホップでは6トンを使用する予定という。
ヤマソービニオン生産者でつくる村山葡萄栽培組合の細田誠二組合長は「遅霜や雨による影響はあるが糖度が高く、酸度が低いブドウができた。ヤマブドウは健康増進に適しており、今年も良いワインに仕上げ、村のPRにもつながれば」と願いを込めた。
同蒸溜所によると、仕込み作業は同日から11日にかけて行い、発酵、熟成、ろ過などを経て、新酒は今年12月、樽熟成は来年5月ごろに仕上がるという。
[/MARKOVE]