復活したピアノを演奏する山本貴志さん
長野県須坂市の中学校で100年前のピアノを復活させようという生徒たちの取り組みが実を結びました。2日の文化祭で演奏を披露したのは、長野市出身のピアニスト・山本貴志さん。ショパンも愛したという調べがよみがえりました。
【動画で見る】復活した「100年前のピアノ」の音色
須坂市の東中学校の体育館に響いたピアノの音色。「ショパン」が愛用したフランスの「プレイエル社」が1920年代にパリでつくったものです。現代の価値で2000万円とされ、地元出身の実業家が60年程前に寄贈しました。
最近は使われていませんでしたが、6月から総合学習でピアノに「命を吹き込む」取り組みが本格的に始まりました。
生徒たちは専門家の指導で分解掃除をしたり、寄付金集めに出向いたり班ごとに活動してきました。
取り組みを始めておよそ4カ月―。
修復が終わったピアノを2日の文化祭で演奏したのは、ショパンコンクール入賞者で長野市出身のピアニスト山本貴志さんです。「ショパン」の6曲を披露しました。
演奏を聴いて…
3年生:
「感動しました。少し音が違う感じで、きれいな音でした」
2年生:
「家にもピアノがあるけど、それとは比べ物にならないほど迫力があってとても驚いた。みんなで協力してつくり上げてきて、一つのゴールを迎えられてすごい達成感がある」
演奏を終えた山本さんは…。
ピアニスト(長野市出身)・山本貴志さん
「限りなく優しい音色という感想が一番大きい。ピアノは一度状態が変わってしまうと良い状態に戻すのが極めて困難といわれている。見事によみがえってくれたなと思って感動しています」
復活したピアノは今後、地元の人向けに展示することなどを検討するそうです。
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