記念セレモニーで3年ぶりの映画祭完全開催を祝った関係者ら
長野県茅野市で開催中の第25回小津安二郎記念・蓼科高原映画祭(17~25日、同実行委員会主催)の記念セレモニーが24日、茅野市民館で行われた。松竹関係者や小津家、映画監督、俳優など多くのゲストが登場し、映画祭の3年ぶりの完全開催を祝った。
ゲストを代表し、松竹の大角正顧問は「映画祭開催は実行委や市民、スタッフの努力のたまもの」とあいさつ。「(小津監督のように)世界中でこれほど愛される映画監督はめったにいない。今後、蓼科高原で小津監督に関連する映像作品の撮影を計画している」と発表した。
セレモニーに続き、過去最多の167作品が集まった第21回短編映画コンクールの表彰式が行われた。グランプリは該当作品がなく、若見ありさ監督=東京都世田谷区=の「ガラッパどんと暮らす村」が準グランプリに選ばれた。
同作品は宮崎県南部の都城市、三股町などに伝わる「かっぱ」に関する民話や伝承を基に制作したアニメーション映画。80代の語り部や地元住民から聞いた話を絵で表現し、字幕を付けた方言で語られている。若見監督は「地域の民話をアニメーションとして形にした。方言が分からない子どもたちにも伝わり、末永く残っていけば」と話した。
この日は、同館と新星劇場で「ドライブ・マイ・カー」など7本を上映。短編審査員長の伊藤俊也監督の「日本独立」では、上映後に伊藤監督が作品について話した。同劇場で短編映画コンクールの入賞、準グランプリ作品計4本の無料上映もあった。
[/MARKOVE]