学生時代や今シーズンの成績を振り返りながら、自身の野球観などについて語る水上投手
長野県宮田村出身でプロ野球埼玉西武ライオンズの水上由伸投手のトークショー(上伊那地区野球協会主催)が17日、同村民会館で開かれた。パ・リーグ新人王および最優秀中継ぎ賞受賞以来、初のイベント。会場を埋めた野球に携わる小中高生らに向け水上投手は「野球が好きという気持ちを、いつまでも忘れないで」と呼び掛けた。
上伊那地区野球協会が12月4日に設立したのに伴い、地元の野球少年らに夢を持ってもらおうと開催。収容人員約300人の会場は、招待された上伊那地方の少年野球や中学、高校の野球部生徒らで埋め尽くされた。
トークショーは民放アナウンサーを進行役に展開。後半からは水上投手が所属した少年野球、中学・高校の野球部顧問らも加わり「水上談義」を繰り広げた。
水上投手は、新人王受賞について「取る自信は春のキャンプ時からあった」と会場を驚かせ「50試合投げれば取れると考えていた」と早くから受賞を狙っていたことを披露。マウンドに上がる前の投球は「肩は消耗品なのでなるべく短く6~7球」としたほか、「打たれて悩む暇があったら、自分には伸びしろがある―と思うようにして練習に専念」など、日ごろからの心構えなども明らかにした。
また、小学生時代に所属した少年野球チーム西駒ウイングスの大澤重男監督は「4年生で入部してきたが、体はしっかりできていた」「チームも由伸君のいた時代は優勝していた」などと回想。宮田中学校時代の顧問、酒井修一さんは「マウンドで困っている顔を見たことがない」、帝京第三高校野球部の赤尾憲司部長も「体は決して大きくはなかったが、負けん気は強かった」と振り返った。
宮田中学校野球部の主将(13)は「相手に左右されず自分に集中している点が勉強になった。自分もこれからの野球で生かしたい」と話していた。
水上投手は最後に来季の目標を問われると、「個人としては今年はいいシーズンを送れたと思うが、チームが3位に終わり、そこが一番悔しかった。来シーズンはもう一度勝ちパターンの座を勝ち取り、優勝目指して頑張りたい」と力強く語った。
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