富士見町で雑穀アマランサスを栽培する日高憲三さん。八ケ岳ブルーの空に向かって黄色やえんじ色の穂が伸びる
雑穀キヌアの日本協会事務局長を務める長野県富士見町落合の日高憲三さんが、キヌアと同じ南米原産の雑穀アマランサスを同町南原山の畑で栽培している。ともに栄養価が高いスーパーフードだが、鉄分の量はキヌアをしのぐ。10月からの収穫期を前に黄色やえんじ色の穂が八ケ岳ブルーの空に向かって伸びており、「順調に育った。富士見町の気候は栽培に適しており、町の特産になり得る」と手応えをつかんでいる。
2年前から都内と町内で2拠点生活をする日高さん。昨年から育てる台湾産キヌアに続いて、富士見の地にアマランサスを根付かせたいと、八ケ岳を望む畑を借りて種をまいた。信州大学農学部(南箕輪村)から譲り受けた種もある。
ボリューム感があり、色鮮やかな穂は花材としても人気が高く、町内のA・コープファーマーズ富士見店の生産者コーナーに出している。上伊那地方で栽培が盛んなアマランサス。モチモチ、プチプチとした食感が特徴で、「知名度があり、富士見産アマランサスを早く食べたいという声を受けている」という。
日本キヌア協会事務局長として中南米には何度も足を運んだ。「標高が高く、日照時間が長い富士見町はメキシコ高原と良く似る。土もアマランサスに適しているのではないか」とし、「葉にも栄養価がたっぷりで、景観作物としてもいい。生産者らで富士見産アマランサスのグループができて、特産化へ進んでいけたら」と思い描いている。
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