長野放送
感染者の推移を見ていきますと、長野県内は先々週をピークにやや減少傾向にあります。BA.5対策強化宣言が出されて31日で1週間。中野市の病院の院長は「ピークを越えたとはまだ言えない」とし、強化宣言の延長も必要との見解を示しました。
コロナに感染した高齢の患者を看護師がケアしています。北信総合病院のコロナ病棟です。病院の「コロナ病床」は6割程度が埋まり、そのほとんどを80歳以上が占めています。
北信総合病院・荒井裕国統括院長:
「(高齢の患者は)もともと基礎疾患を持っている、体力が低下している。そこに来てコロナにかかったために高熱を発して物が摂取できなくなる。二次的に具合が悪くなってしまう、そういうパターンがほとんど。(病床は)慢性的にやりくりがギリギリの状態が続いている。先の見えない感をずっと引きずっている状態が、現場としては精神的につらいです」
「BA.5対策強化宣言」が出されて、31日で1週間。重症化リスクの高い人やその家族に感染リスクの高い場所を避けることなどが呼びかけられてきました。
感染者数は7日連続で前の週の同じ曜日を下回り、「ピークアウト」したとも受け取れます。
しかし、荒井統括院長は「減少が宣言の効果によるものかは分からない」とし、4日に期限を迎える「宣言」は、危機感の共有につながるとして、1、2週間程度延長してもよいのではとしています。
北信総合病院・荒井裕国統括院長:
「『世の中が大変、医療現場が大変』と県民が意識を高めることに役に立つのであれば、陽性の方を減らす方向につながりますので、もうしばらく継続されてもいいのではないか」
またピークアウトしたかは、「まだ分からない」とし引き続き、感染対策の徹底を求めています。
北信総合病院・荒井裕国統括院長:
「あのピークというのは、お盆で人が動いたためにできたピークであって(今後の感染者数が)恒常状態になって横ばいになるのか、本当に下がってくるのか、まだ分からない。基本的な対策の徹底、それしかないんです。一人一人が積み重ねることしか(感染者数を)減らすことにつながらない」
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