高遠駅から長谷地域に向かうジオタクシー
長野県伊那市は、公共交通機関を利用して南アルプスや分杭峠に向かう登山客や観光客の移動手段を拡充するため、JRバス関東の高遠駅(同市高遠町)から長谷の仙流荘と粟沢駐車場を結ぶ乗り合いタクシー「ジオタクシー」を運行している。今月2日に始まった新事業で、事前予約による定時定額制。アクセスの選択肢を広げ、山岳高原観光の活性化を図る。10月2日まで。
高遠駅から長谷地域に向かう公共交通はJRバスの長谷循環線があるが、平日のみで便数も多くない。市街地から高遠駅に到着した場合、南アルプスや分杭峠に向かう交通手段は限られていた。
ジオタクシーは、南アルプス林道バスの乗車場のある仙流荘、分杭峠へのシャトルバスに乗り換える粟沢駐車場を結ぶ。同駅からは原則、1日3回出ている。土日祝日に茅野駅と仙流荘などをつなぐ臨時バス・ジオライナーの補完要素もある。
料金は大人1人片道2000円。運行業務は白川タクシーと高遠観光タクシーが担う。事業は県の「地域発元気づくり支援金」を活用。25日までに20人の利用があった。
ジオタクシーの紹介動画を作るため、26日に乗車した同市地域おこし協力隊の隈本由夏さんと篠﨑希さんは「車に乗らない人などにも良いと思う。南アルプスへの気軽な散策の足としても便利」などと感想。登山の帰りに利用した千葉県の70代男性は「決まった時間に来てくれるのは助かる」と話していた。
市は「選択肢がいろいろあるので、個人の都合に合わせて活用してみて」とした。
予約は白川タクシー(電話0265・72・2151)へ。受け付け時間は午前9時~午後5時(最終は乗車前日の午後5時)。
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