消費拡大へ「食べて支援」
消費低迷や飼料の高騰で長野県内の酪農家も苦境が続いています。そうした中、「食べて支援を」と、JA女性部が牛乳を使ったレシピを考案、広く発信しようとしています。
三村牧場（長野県松本市）
食生活に欠かせない牛乳や乳製品。しかし、今は…。
こちらは松本市の三村牧場。およそ260頭の乳牛を飼育していて、毎日4トンの生乳を出荷しています。
三村牧場・三村誠一社長：
「これすべて輸入の牧乾草です」
社長の三村誠一さん。この数カ月、二つの問題に頭を悩ませてきました。
一つが「飼料の高騰」です。
三村牧場・三村誠一社長
三村牧場・三村誠一社長：
「これで100円。（これまで）40円、50円くらいのものが、今、1kg100円。輸入粗飼料、それと輸入穀物、牛が食べる全てが値上がりしているという状態。ウクライナは穀倉地帯ですから、そこで収穫できない、出荷できないとなると、穀物相場がかなり狂ってくる」
餌となる輸入の牧草や大豆、トウモロコシが折からの原油高に加え、ロシアのウクライナ侵攻で価格が高騰し経営を圧迫しています。
二つ目の難題は「消費の低迷」。
2021年12月
コロナ禍による学校の休校や外食産業の低迷で需要が落ち込み、三村さんたちは消費拡大を訴えてきました。
しかし、牛乳や加工品は余り気味で推移。コストは上昇しているものの、生産者団体と乳業メーカーとの交渉で決まる「乳価」は据え置かれました。
夏場は消費が増える傾向にありますが、乳価が上がっていないこともあって苦しい状況が続きます。
三村牧場・三村誠一社長：
「乳価は変わらず、餌代だけが上がっていく、それは酪農家にとって大変きついこと。かなりの農家がだんだん辞めていくと思います。愛知とかそういうところでは、もう20軒近く辞めているという情報も入っている」
レシピを考案し発信
そこで状況を少しでも改善しようと、JA信州諏訪の女性部は…
JA信州諏訪 女性部・笠原長子部長：
「たくさん牛乳飲んでもらいたいので、こういう料理をぜひ皆さんに作っていただきたい」
牛乳を飲むだけでなく料理に使ってもらおうと、レシピを考案し発信しようとしています。
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