防災拠点と屋内体育施設の機能を併せ持つ新施設の建設予定地=伊那市美原
長野県伊那市は、同市美原の旧伊那中央清掃センター跡地に屋内体育施設と災害時の防災拠点の機能を併せ持つ「美原防災スポーツパーク(仮称)」を建設する。2日に開かれた市議会全員協議会で報告した。用地は約2ヘクタールあり、屋内体育施設や防災広場、公園、駐車場を備える。まずは屋内体育施設の工事を進め、2025年度中の整備完了を目指す。
跡地については以前より地元住民から防災施設を望む声があり、市は空いた土地を有効活用する新たな施設整備を計画。併せて、天候に左右されないスポーツ活動の拠点、スポーツや屋外活動を通じた住民らの憩いの空間としての整備を方針に掲げる。
同地区周辺地域は学校や公民館を除き、公共の防災施設や避難施設が少なく、新施設がその役割を担うことが期待される。具体的には緊急時に必要な物資の中継地としての利用が挙がっている。
屋内体育施設としては多目的利用できる構造とし、競技スペースに約2000平方メートルを確保。同市が28年の国体ソフトボール種目の会場になっていることも踏まえ、冬季も使用できるトレーニング場所としてPRしていく。
7月ごろまでに基本構想を整え、実施設計を経て建設工事は25年度に開始する計画。今年7月以降、地元への説明会を随時行う。
市は屋内体育施設(防災拠点施設)と駐車場などの実施設計のための約6186万円を含む補正予算案を2日に開会した市議会6月定例会に提出した。
市文化スポーツ部の担当者は「地元の要望を受けて計画してきた。大型事業なので、地域にも丁寧に報告・説明しながら理解を得て進めていきたい」と話していた。
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