富士見農場の収穫開始式で意気込みを新たにするトップリバーの関係者=25日、富士見町瀬沢新田
高原野菜を生産する農業生産法人「トップリバー」(長野県御代田町)は25日、長野県内3拠点の一つ、富士見農場(富士見町)の収穫開始式を開き、高原レタスの出荷を本格的に始めた。八ケ岳山麓の冷涼な気候を生かし、10月末にかけて5品目を栽培。良質で安心・安全な高原野菜を外食チェーンや大手スーパーなどに供給する。生産を通じて農業経営者の育成を目指す。
今季は御代田、富士見、川上の各拠点で、昨年実績を上回る5品目・計116万ケース(1ケース約10キロ)の出荷計画を立てる。富士見に進出して10年以上が経過し、自社ほ場と、研修を経て町内に根を下ろした若手経営者5人のほ場を合わせた作付面積は100ヘクタール以上に。富士見からは40万ケースを出荷する。
嶋崎田鶴子社長は地域の支えに改めて感謝し、さらなる飛躍に向けて「一人ひとりの活躍」を期待。取材に対しては「独立した経営者が規模拡大する上での課題を一つひとつ解決したい」と述べた。嶋崎隼人専務は「肥料や資材の高騰など逆境を乗り越える必要があるが、安心・安全な作物を安定的に出荷することは普遍的なもの。チーム力を発揮し、計画を達成しよう」と呼び掛けた。
20~30代の社員7人が3班に分かれ、パートと組んでレタスやサニーレタス、ハクサイなどを生産。実践を通して技術や経営手法を学ぶ。入社6年目で、御代田と富士見の総括責任者を務める永崎亮太さん(28)は「独立に向かって進んでいけるよう若い社員の育成にも力を入れたい」と意気込みを語っていた。
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