岡谷の製糸業の歴史に触れることができるまち歩きマップ
長野県岡谷市は、まち歩きマップ「信州岡谷MAP」を作成した。製糸業の歴史を伝える市内の製糸関連資産「近代化産業遺産」、繭の豊作を祈った石造物「蚕玉さま」をテーマにした2種類。「コンパクトなマップを手に市内を散策し、岡谷のシルクの歴史を学んでほしい」と活用を呼び掛けている。
近代化産業遺産版は、以前から設定されていたウオーキングマップを基に作成した。旧林家住宅、丸山タンク、丸十繭倉庫など、市内の製糸に関わる14カ所15件の産業遺産を写真とともに紹介。シルク岡谷の礎を築いた武居代次郎、初代片倉兼太郎などの製糸家の功績も掲載している。
蚕玉さま版は、繭の豊作を願う地域の人たちのよりどころとなっていた「蚕玉さま」に焦点を当てた。神社の境内や道端など市内に30基以上ある中から、私有地などを除いた26基を写真とともに掲載。岡谷蚕糸博物館とJR岡谷駅を発着点に蚕玉さまを巡る2コースを紹介している。
A3判を八つ折りにした持ち歩きに便利なサイズ。市の地理情報システム「くらしマップおかや」でも公開している。各1000部作り、岡谷蚕糸博物館や市商業観光課、市観光案内所などで配布している。
岡谷シルク推進事業の一環で新たに作成。市ブランド推進室は「手に取って散歩感覚で歩いてもらい、岡谷のファンになってもらえたら」と期待している。
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