曳行してきた柱を重機と人力で境内へ曳き入れる氏子ら(宮木諏訪神社)
長野県辰野町内3神社の御柱祭「伊那御柱」2日目の24日、法性神社で里曳きと建て御柱、宮木諏訪神社で里曳き、三輪神社で冠落しがそれぞれ行われた。新型コロナウイルス感染防止のため例年より人出は少ないものの、熱い思いを秘めた氏子たちが街中を曳行し、コロナ禍の祭りを盛り上げた。
法性神社は前日の山出しに続き里曳きを行い、柱ごとの出発点から曳行を開始。コロナ禍のため恒例の町無形文化財「平出騎馬行列」は中止したが、町内を曳行した4本の柱は午後2時ごろまでに境内へと曳き着けられた。冠落しを終えた柱が一の柱から順番に重機を使って建てられると、氏子の熱気は最高潮に達し、2日間にわたった祭に幕を下ろした。
宮木諏訪神社は午前9時、各柱ごと山出しで曳き着けた安置場から2日目の曳行を開始。午前10時ごろから各柱が宮木仲町交差点を通過して神社前の道へと入り、道路上に一直線に柱が並んだ。御柱を迎える「迎接の儀」を執り行った後は四の柱から順番に重機を使って境内へと曳き入れ、里曳きを終えた。
三輪神社は、当初予定していた里曳き日程を1日に短縮したため、この日は冠落しのみを実施。翌日の建て御柱に備えた。
建て御柱を終えた法性神社の中村利雄御柱大祭委員長(70)は「初めてのことばかりで苦労の連続だったが、みんなの頑張りで無事終えられた」と安どし、達成感に満ちた表情を浮かべていた。
25日は宮木諏訪神社と三輪神社でそれぞれ建て御柱祭を行い、3日間におよぶ伊那御柱は幕を閉じる。
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