宮木諏訪神社山出し祭で山間の集落をゆっくり進む三の柱
「伊那御柱」と称される長野県辰野町の宮木諏訪神社、三輪神社、法性神社の御柱祭が23日、幕を開けた。今年はコロナ禍のため参加人数の制限や柱の車両運搬、曳行ルートの変更など、長い歴史でも例のない形での開催となったが、7年目ごとに行われる大祭とあり、各神社とも氏子の熱気に包まれながら祭りがスタートした。
宮木諏訪神社は23日に山出し、24日に里曳き、25日に建て御柱を実施。三輪神社は里曳きを23日のみとし、24日は冠落し、25日に建て御柱を行う。法性神社は23日に山出し、24日に里曳きと建て御柱を実施する。
初日の宮木諏訪神社の山出しは一、二の柱が小横川、三の柱は中の沢、四の柱は向袋の安置場からそれぞれ曳行をスタート。各柱ともホイールローダーやトラックなどを使って柱を曳き、実行委員役員やてこ衆、木やりやラッパ隊が柱の周りを取り囲んで曳行。翌日の里曳き出発地点へと曳き着けた。
三輪神社の里曳きは、上辰野の安置場から4本の柱をトラックに載せて神社まで搬送。クレーンを使って車両から降ろされた柱は、重機で境内に曳き着けられた。一方、各柱の曳行担当は隊列を組んで当初予定していた曳行路を神社まで行進した。
法性神社の山出しは、上平出コミュニティセンター近くの安置場からトラックで柱ごとの曳行スタート地点まで搬送。午後から曳行を開始し、氏子に取り囲まれトラクターでけん引された柱が里曳き開始地点へと曳き着けられた。
各神社ともコロナ禍という条件下での初の御柱祭。初日を無事終えた三輪神社御柱大祭実行委員会の長田伊史委員長(75)は「二転三転、試行錯誤で準備を進めたが、結果として皆が楽しめる祭りになったと思う」と話していた。
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