お年寄りの「見守り」も担う移動販売車(長野県中野市)
食品スーパーがなくなった長野県中野市の山あいの地域で、移動販売車が運行されています。お年寄りの「見守り」も担っていて、おいしさ・楽しさ・安心感を届けています。
移動販売車「楓香堂」
4月1日、中野市―
利用者:
「納豆とか豆腐は?」
スタッフ:
「豆腐ありますよ」
買い物を楽しむ利用者
利用者:
「木綿と厚揚げ」
スタッフ:
「(お会計)200…2900円」
利用者:
「200円なら毎日、買いに来ちゃう(笑)」
申し込みのあった高齢者宅を1軒ずつ回る
買い物を楽しむお年寄りたち。3月23日から中野市の旧豊田村地域で運行している移動販売車「楓香堂(ふうかどう)」の様子です。
利用者:
「買い占めちゃう」
申し込みをしているお年寄りの家を一軒一軒、回っています。
利用者
利用者(82歳):
「困ってた、本当にありがたい。ちょっと買いすぎだね(笑)」
2014年に地域唯一のスーパーが閉店した豊田地域。まとまった買い物をするには中野市街地に出るか飯山市に行くしかなく、車の運転ができないお年寄りたちは「買い物難民」となっていました。
そこで市は、車両購入費などとして360万円を補助する内容で2021年、移動販売を行う事業者を募集。
選ばれたのは小布施町の「新生病院」のグループ会社で、院内のレストランを運営する「メイプル」でした。
メイプル・小林清香マネージャー
メイプル・小林清香マネージャー:
「病院が母体ということもあって、1人暮らしが多いという実情を知っていたので、どんな遠いエリアであっても困っている人に、少しでも生活にゆとりだったり、生きることが楽しいと思ってもらえるようなサービスをお届けしたいなと」
商品は200品目以上
販売車に積み込むのは、日用品や生鮮食品など200品目以上。
さらに…
レストランのシェフが腕を振るう
「楓香堂」が自信を持って提供しているのが、手作りの総菜です。レストランのシェフが出発前に腕を振るいます。
手作りの総菜
シェフ:
「野菜だけでなく、タンパク質も取っていただきたくて卵も入れている。あとはその時に取れる旬の食材を使って」
メニューは病院の管理栄養士と話し合いながら決めています。
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