過去の御柱祭の映像を用いたプロジェクションマッピングを投影したジオラマを展示=茅野市のワークラボ八ケ岳
長野県諏訪地域の地形を表したジオラマ(立体模型)に諏訪大社御柱祭の上社に関わる映像を投影した展示が4日、茅野市のJR茅野駅前ビル・ベルビア内のワークラボ八ケ岳で始まった。本来の曳行ルートを含む地形を表したジオラマに、画像を投影するプロジェクションマッピングを組み合わせた。下社版も5日から下諏訪町役場で展示する予定で、制作に携わった人たちは、2日に開幕した御柱祭を盛り上げる後押しをしたい―と願っている。
岡谷市出身で防災ジオラマ推進ネットワーク(横浜市)の上島洋代表(51)=同市=が「(新型コロナで)盛大にできていない御柱祭を盛り上げたい」と企画し、2月から制作。上社版と下社版のジオラマを段ボールで1台ずつ作った。知人を通じて知り合ったコンピューターグラフィックス(CG)クリエーターの加藤匠さん(29)=下諏訪町=がプロジェクションマッピングを作った。
上社版のジオラマは約1メートル四方で、1万8000分の1の縮尺。高低差は50メートル間隔として厚さ3ミリの段ボールで表し、積み重ねた。プロジェクションマッピングに用いた映像は約2分。エルシーブイ(諏訪市)の協力を得て過去の御柱祭の木落しや川越し、建て御柱などの映像を投影している。
上島さんは「多くの人に見てもらい、御柱祭はこのような地形の場所で行われていることを知ってほしい」。コロナを機に下諏訪町に移住し、木落し公園(茅野市)などに足を運んだという加藤さんは「伝統の祭りのイメージが損なわれないようにした。身近に感じてもらえれば」と話した。初日は茅野市木遣(きやり)保存会の宮坂和生副会長の木やり披露もあった。
上社版は13日までワークラボ八ケ岳で展示し、14日から大型連休までは茅野駅ビル内の市観光案内所に飾る予定。
[/MARKOVE]