戸倉上山田温泉の「レトロな魅力」にSNSを使いこなす若い世代が注目
特集は「温泉街の新戦略」です。舞台は長野県千曲市の戸倉上山田温泉です。コロナ禍の苦境を乗り越えようと「Z世代」と呼ばれる10代から20代の若者に向けてレトロな魅力を発信しています。
大黒食堂（長野県千曲市・戸倉上山田温泉）
カラっと揚がった分厚いトンカツ。戸倉上山田温泉に1966年から店を構える「大黒食堂」です。
トンカツにニンニクとニラを刻んだタレをかけた、「ニンタレカツライス」が看板メニューです。
看板メニューの「ニンタレカツライス」
客：
「おいしいです。衣がサクサクしていて、ニンニクの味も効いていて、がっつりきて」
味はもちろん、50年以上続く昔ながらの食堂の雰囲気が今、注目を集めています。
大黒食堂の店内
地元客（15）：
「（レトロブームは？）ありますね。（「レトロ」が）逆にはやってきているので、こういうお店の雰囲気とかも人気。あんまりないので、周りには。素敵です」
大黒食堂・夏目和幸さん：
「うちなんか店もレトロ、人間もレトロ。若い人たちは敏感なんですよ。新しいものをつくることも大切かもしれませんけど、昔のものを残していくのも大切。継続は力なり」
1977年の夏祭り
昭和50年代には年間130万人前後が訪れた戸倉上山田温泉ですが、レジャーの多様化などで年々減少し、2019年度は57万人余りに。
さらにコロナ禍でおととし以降、団体客はほとんどゼロという状態でした。
信州千曲観光局・本田瑞季さん
信州千曲観光局・本田瑞季さん：
「もともと来られていたお客さんがどんどん高齢化していて、新たな客層が入ってきていないのが一つの原因かなと考えている」
ところが最近、「Z世代」と呼ばれる10代後半から20代前半の若者たちに「レトロな温泉街」として注目されているのです。
SNS上の反応
（SNS上の反応）
「戸倉上山田温泉は街並みもレトロで大好き」
「昭和レトロって感じで好きなんだよね。少し寂れた感じとか、夜は怪しい雰囲気なところも最高」
モニターツアー（提供・信州千曲観光局）
観光局の若手職員たちが去年、首都圏の学生などを対象に開いたモニターツアーの評判は上々でした。
信州千曲観光局・本田瑞季さん：
「なかなかこういった通りに若い子たち来ないので、『すごい』と、感動してました。初めて見る世界、テレビの中みたいな」
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