上社山出しに向けて出発の時を待つ本宮一之御柱=3月30日、綱置場
諏訪大社式年造営御柱大祭(御柱祭)は2日、上社山出しが行われる。新型コロナウイルスの感染防止のため、氏子による曳行を中止し、トレーラーによる搬送となる。2本ずつ運び、先陣を切る本宮一と前宮一は午前9時30分に長野県茅野市、原村境の綱置場を出発、同市宮川安国寺の御柱屋敷に向かう。その後、二、三、四之御柱が1時間おきに出発し、到着後は里曳きまでの約1カ月間、安置される。
搬送ルートは綱置場から一番塚交差点を右折して茅野市豊平、湖東方面に向け、八ケ岳エコーラインを走行。芹ケ沢南交差点を左折し、メルヘン街道に入ると、市街地に向けて進路を進む。同市豊平の農業園芸資材専門店「JAファーム茅野店」入り口付近で御柱を清め払う。再び搬送が始まり、市街地を抜けてあけぼの隧道を通り、直後の交差点を左折して上川方面へ進路を変える。左手に木落し坂を見ながら上川橋を渡り、右折して御柱街道と合流。国道20号を越えて宮川橋に到着すると、地元4区(安国寺、中河原、宮川新井、高部)が宮川の雪解け水を消防ポンプでくみ上げ、各御柱の担当地区の大総代が筒先を手にして放水し、清める。その後、御柱屋敷に並べる。走行距離は17.4キロ。
本宮一と前宮一は出発から約40分後の午前10時15分ごろに到着する。本宮二と前宮二は午前10時30分発11時15分着、本宮三と前宮三は午前11時30分発午後0時15分着、本宮四と前宮四は午後0時30分発1時15分着の予定。
諏訪大社上社大総代会でつくる上社御柱祭安全対策実行委員会は車両などによる伴走を禁止し、マスクの着用など感染症対策を行い、密にならず、通行の妨げにならないよう配慮した上での見学を求めている。特に御柱屋敷周辺では路上駐車や周辺の商業施設などへの無断駐車をしないよう呼び掛けている。
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