当時、福島で被災・中沢拓海さん
死者・行方不明者1万8000人を出した東日本大震災から11年。各地で追悼の祈りが捧げられました。長野県上田市では福島県から避難している高校生が講演し、風評被害を止めるため、意識を変えてほしいと訴えました。
当時、福島で被災・中沢拓海さん(高1):
「急に強い揺れが襲ってきて、何が起きたかアワアワして分からなくて…」
上田市の福祉施設で震災の体験を語るのは、上田高校1年生の中沢拓海さん(16)。
福島から避難し現在も上田市で暮らしています。
今から11年前の2011年3月11日に起きた東日本大震災。福島第一原発でも事故が発生しました。5歳だった中沢さんは、およそ60キロ離れた福島県いわき市で被災。
放射性物質への懸念や余震への不安などから1カ月後に、家族5人で父親の実家がある上田市に避難しました。
あれから11年。中沢さんは、原発事故の影響で差別や風評被害に悩まされている福島の住民の気持ちに寄り添ってほしいと訴えました。
当時、福島で被災・中沢拓海さん(高1):
「差別という形ではなく、放射能の解決への『歩み寄り』としての人間関係を強く望む」
講演を聞いた人は…
講演を聞いた人:
「自分たちにできることを続けていかないといけない」
「何かあったときに自分たちばかりじゃなくて、どう助け合って対処しようかなと(考えさせられた)」
当時、福島で被災・中沢拓海さん(高1):
「意識を連帯的に変えることが差別の解消には不可欠」
また、福祉施設では利用者と職員およそ50人が参加し、避難訓練も行いました。
震災の教訓を忘れず、いつ起こるかわからない災害に備えます。
長野放送[/MARKOVE]