二所ノ関親方(中)に精進を誓った林琉さん(右)と玲さん
長野県岡谷市出身で、中学相撲で活躍した林琉さん(15)と玲さん(15)=ともに木曽町中学校3年=の双子の兄弟が今春、大相撲の二所ノ関部屋(茨城県)に入門する。18日に同部屋の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)が、2人の実家が営む時計店を訪れ、両親らにあいさつ。親方を前にした2人は「横綱になるという夢をかなえるために頑張りたい」と口をそろえ、角界入り後の精進を誓った。
2人は岡谷市岡谷田中小学校在学時から大関御嶽海関=木曽郡上松町出身=も所属した木曽少年相撲クラブに通って腕を磨き、卒業後は正式な相撲部のある木曽町中に進学。地道に力を伸ばし、昨夏の全国中学校相撲選手権大会ではメンバー入りした団体で準優勝に貢献した。
昨秋に兄弟そろって荒磯部屋(現二所ノ関部屋)の稽古に参加。その際に感じた部屋の熱気や指導方針に共感し、入門を決めた。高校相撲の強豪校からの勧誘もあったというが、玲さんは「もともと中学卒業後の角界入りを決めていた」ときっぱり。一方の琉さんはぜんそくの持病もあって悩んだが、「部屋の稽古を体験し、気持ちが固まった」とプロ入りを決意した。
兄弟の体格は琉さんが170センチ、127キロ、玲さんが172センチ、120キロ。二所ノ関親方は「中学生とは思えない体つきで将来有望。稽古も見たが、そろって形ができていた。2人で上を目指していける」とその素質を評価する。
2人は今後、親元を離れて厳しい世界に飛び込む。「親としてスタートラインに立たせてやることはできたが、ここから先は本人たち次第。努力を積み重ねてほしい」と父健一さん(53)。この日は時計店が加盟する岡谷市童画館通り商業会の関係者らも激励に訪れ、商業会顧問の草間吉幸さん(74)は「地元としてしっかり応援したい。童画館通りから化粧まわしを寄贈できるくらいに活躍してほしい」と期待した。
2人は当初、25日の新弟子検査を受ける予定だったが、新型コロナ禍で検査が3月の春場所後に延期されたため、入門も4月以降になる予定という。
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