距離を十分に取り、フェースシールドを着けて木やりを奉納した下諏訪町木遣保存会の役員
長野県下諏訪町木遣保存会(古田和人会長)は30日、勢揃い式を諏訪大社下社秋宮で開いた。新型コロナウイルス感染症対策として役員12人のみが参加し、マスクやフェースシールドを着用して短時間で実施。4月に迫った諏訪大社式年造営御柱大祭(御柱祭)に向け、新調した「おんべ」で気持ち新たに、木やりに精進する決意を固めた。
勢揃い式は御柱年に行う行事で、諏訪大社でおはらいを受けたおんべで本番に臨む士気を高める機会。通例なら会員全員や来賓ら100人近くが出席するが、今年は感染症対策のため規模を縮小した。大人用62本、子ども用16本を新調。式で、北島和孝宮司から古田会長におんべが授与された。大人用2本は同会から諏訪大社に奉納された。
その後、役員は幣拝殿の前に距離を取って並び、新調したおんべを手に木やりを奉納した。
古田会長はコロナ禍の難しい状況を踏まえた上で「親から子、子から孫へと木やり唄を伝承していかなくはいけない。木やりは”御柱祭の華”といわれる。その言葉に恥じぬよう、鍛えた喉を十分に発揮して自慢の木やり唄を氏子の皆さんに披露してほしい」とあいさつした。
北島宮司は「皆さんの木やりの技と心を後の人に必ず引き継いでほしい。コロナの状況下だが、木遣保存会としてどういったご奉仕をしたかを形に残してほしい」と呼び掛けた。
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