NBS長野放送
特集は信州の豊かな食文化です。この年末年始、久しぶりに大勢で食卓を囲んだというご家庭も多かったのではないでしょうか。そこで、年末年始に欠かせない雑煮やお汁粉など「ご当地汁物」を紹介します。地域色豊かな料理が今も根付いています。
阿南町新野
NBSのニュース番組「みんなの信州」では、これまでにも中信地域の「塩ぶりの雑煮」や南信地域の「とろろ汁」を紹介してきましたが、年末年始のご当地汁物はまだまだありました。
重盛赳男アナウンサー:
「南信州は阿南町にやってきました。特徴的な形の松飾りが置かれていますね」
金田信夫さん、紫織さん夫婦
年越しに欠かせない汁物があると聞いて訪問したのは、阿南町新野の金田信夫さんの家です。台所に案内していただくと…
重盛アナウンサー:
「おいしそうですね!具材がゴロゴロですね。料理名は?」
金田さんの妻・紫織さん:
「この辺では『大汁』と呼んでいます」
南信州に伝わる「年取りの大汁」
「年取りの大汁」は、南信州に伝わる鍋料理。大みそかに作って、正月にかけて食べます。
NBS長野放送
妻・紫織さん:
「昔はもっと、このぐらいの大きなお鍋で、たっぷりと作っていたんですけど…」
金田家の具材は大根、里芋、豆腐、ちくわなど9種類。しょうゆで味付けしますが、欠かせないのがこの「糸昆布」。深みのある味になります。
NBS長野放送
約8時間、じっくり煮込むと出来上がりです。
重盛アナウンサーもお邪魔して…
「いただきます!」
金田家の団らんにお邪魔させてもらいました。
NBS長野放送
重盛アナウンサー:
「あ~、おいしいですね。ほっとする味ですね。うす味というか、やさしい味付けなんですが、野菜、具材のうま味が染み出していて、おいしいですね」
「大汁」は親から子へ、代々伝えられてきたその家の味があります。
金田さんの母・松江さん:
「おいしいです、きょうの」
金田さんの妻・紫織さん:
「なかなかいいですよね」
餅を入れて食べる家庭も
金田信夫さん:
「物心ついた時から大みそかの夜の年越しはこれを食べていまして、ないと変な感じしますね」
体も温まる「年取りの大汁」。正月、餅を入れて食べるところもあるそうです。
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