長野放送
長野県中野市のキノコ生産業者が、消費拡大のため、エノキタケを主原料とする「代替肉」を考案しました。健康志向やSDGsによる「代替肉」の関心の高まりもあり、注目されています。
11月、新潟県新潟市で開かれた商談会。中野市のキノコ生産業者「小池えのき」のブースでは、ハンバーグが紹介されていました。牛肉や豚肉ではなく、エノキタケを主原料とする「代替肉」を使っています。
なぜ、エノキタケの代替肉を作ったのか。「小池えのき」の工場を訪ねてみました。
中野市は、全国生産量の4割を占めるエノキタケの一大産地。「小池えのき」の工場でも、年間2400トンを生産しています。
鍋の時期には欠かせない食材ですが…
小池えのき・古屋健太社長:
「冬に鍋で食べる方が圧倒的に多くて、春夏の需要が伸び悩んでいる」
エノキタケは、冬と夏では倍近く消費量が変わります。そこで、春夏の需要を伸ばそうと考えたのが「代替肉」でした。
小池えのき・古屋健太社長:
「何かエノキの決定的な食べ方を作りたいと前から思っていて、最近、ビーガンとかベジタリアンとかお肉を控えるような方が増えてきて、それと合わせてエノキタケの消費の拡大を促そうと」
長野市の食品加工業者と試作を重ね完成したのが、エノキタケの代替肉「エノキート」。5ミリほどに細かく刻んだエノキタケに、大豆やタマネギなどを加えています。
(記者リポート)
「一口目の食感は、ハンバーグのような感じがします。そして、かんでいるうちに徐々にエノキタケのうま味が口の中に広がっていきます」
小池えのき・古屋健太社長:
「お肉と比べると違うもの。ただ、お肉とかを控える方にとっては、非常においしく、エノキタケのうま味も出て、大豆のミートもおすすめできるけど、エノキのミートもおすすめ」
先日の商談会で発表したところ、健康志向の高まりやSDGsによる「代替肉」への注目の高まりもあり、すでに多くの問い合わせがあったということです。
市販はまだですが、今後、飲食店やスーパーなどと連携して売り出していきたいとしています。
小池えのき・古屋健太社長:
「エノキタケのヘルシーな感じを多くの人に味わってもらいたいので、長野県産代替肉を食べてもらって長野県を盛り上げてほしい」
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