須磨さんから教わり、写真をアルバムから切り離す作業をする茅野高の生徒
長野県茅野市高部で発生した土石流災害で住宅に入った土砂で汚れた写真を洗う支援をしようと、市社会福祉協議会は1日から、写真洗浄ボランティア「おもいでお返し隊」の活動を始めた。ボランティアへの関心を高めてもらおうと市内2校の高校生に依頼した。初日は茅野高で行い、生徒会役員ら2年生6人が参加し、水で洗う前段階の写真をカッターで台紙から切り離す作業を担当。思い出の写真をきれいにする作業を手伝った。
市社協は被災者1人から9月半ばすぎに写真をきれいにしてほしいと要望を受け、被災者が前向きな気持ちになればと、協力することにした。依頼があったのはフォトアルバム約10冊分ほか、200~300枚ほどの写真。アルバムの多くは乾いた土が付いた状態になっている。
この日は2019年の台風19号で被災した長野市内で写真洗浄のボランティアをしている「被災地を写真でつなぐ実行委員会」代表理事の須磨航さん(23)=福井県=が指導。生徒は30~40枚ほどが入ったフォトアルバムを1冊ずつ担当し、写真の縁の外側で慎重にカッターを動かして1枚ずつ丁寧に切り離した。
参加した生徒(17)は「花の写真が多かったので、花を大切にしているのかなと感じた。思い出の写真を傷つけないよう気を使ったけど、やりがいのある作業だった」と話した。
8日からは東海大諏訪高の生徒もボランティアに携わる。両校の生徒は19日まで作業する予定で、市社協は「写真返却の方法は検討中」としている。
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