諏訪神仏プロジェクトへの思いを語る4人(右から原会長、石埜局長、岩崎住職、渡辺教授)
諏訪神社(現・諏訪大社)に付属していた神宮寺由来の仏像などを一斉公開する来秋の「諏訪神仏プロジェクト」をテーマにしたトークイベントが10月31日、長野県諏訪市四賀の仏法紹隆寺で開かれた。同プロジェクト実行委員会役員に名を連ねる識者4人がトークゲストとして参加。「神仏習合の本プロジェクトを皆さんと一緒に盛り上げ、つくり上げていきたい」と協力を呼び掛けた。
IT技術やデザインを通じて八ケ岳山麓地域の魅力を発信するヤツガタケシゴトニン(原村)が主催。上社の神宮寺の本尊だった諏訪大明神本地仏の普賢菩薩騎象像が安置されている同寺の普賢堂で行った。ゲストは同実行委の原直正会長、同実行委の石埜三千穂企画局長、信州大学副学長の渡辺匡一教授、岩崎宥全同寺住職の4人。約40人が参加し、プロジェクトの意義や今後の展開に耳を傾けた。
イベントの中で岩崎住職は「明治政府の廃仏分離政策によって上社、下社や神宮寺にあった仏様が諏訪地域のお寺に分散した。これをもう一度、神社とお寺が一緒になって公開することで未来につなげていこうというのがプロジェクトの意図」と説明。石埜局長が「このプロジェクトが実現すること自体、時代が変わったなと思う」と話すと、岩崎住職は「諏訪大社さんも『地域が盛り上がるなら参加しますよ』と言ってくれてとても協力的。ありがたく思う」と笑顔を見せた。
同プロジェクトでは現在、一斉公開 される仏像などの調査を進めて いる。渡辺教授は「仏像の 調査研究は一度調査したものでも 時代を経て再び調査すると、新たな発見がある」と述べ、原会長は「諏訪の新しい歴史の発見にも期待したい。不思議発見、謎の解明。それこそがこのプロジェクトの楽しみでもある」と語った。
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