信大の香山教授と学生が見守る中、光合成を学ぶ西箕輪中の生徒たち
長野県伊那市西箕輪中学校で28日、IoT(モノのインターネット)を活用した理科の授業があった。信州大学工学部の協力で最先端技術を使い、植物が光合成で生み出す酸素濃度などを計測。2年生21人が数値をグラフで確かめ、植物への理解を深めた。
教科書だけでなく、IoT機器による計測を通して光合成の仕組みに触れ、関心を高める狙い。授業では、同学部の香山瑞恵教授(52)とシステムを開発した学生3人が訪れ、機器を提供した。システムは酸素と二酸化炭素濃度、照度、温度を計測してからインターネット上のクラウドサーバーに送り、グラフ化する仕組み。
生徒たちは植物の光合成と呼吸について学習。明るい所と暗い所で、葉や茎などから排出される酸素や二酸化炭素の割合がどのように変化するか予想した。条件を満たした植物を調べる実験では、酸素の数値を目にして驚きの声を上げていた。
理科が好きだという生徒(13)は「グラフにすることで酸素の量が分かりやすくなり、光合成の仕組みも理解できた」と話した。
同学部は2018年から上伊那地方の小中学校で、科学や技術、工学の要素を含む「STEAM(スティーム)教育」の支援を行っている。香山教授は「授業の効率化、高度化に向けてサポートしていきたい」と話していた。
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