子どもに関わる実践的な取り組みが語られた基調提案
長野県上伊那地域の産学官の連携でキャリア教育を推進する「郷土愛プロジェクト」は19日、第8回キャリア教育産学官交流会を南箕輪村民体育館で遠隔会議システム「Zoom(ズーム)」を併用して行った。基調提案や意見交換などを通して家庭や地域、学校、産業界、行政の立場の人たちが交流しながら学び合い、次世代育成と地域づくりを進める機会にした。
基調提案では学校や産業界、地域の立場でそれぞれ子どもと関わる3人の話を聞いた。
同村南部小学校教諭の森田正之さんは「子どもとの学びで大切にしていること」をテーマに学校での取り組みを紹介。子どもの心に残るリアルな体験が、子どもたちの古里への足場を強固なものにしていくと発表した。
伊那市で木製品の製造・販売を手掛ける「やまとわ」の社長で家具職人の中村博さんは「森があるからこそできる教育が伊那谷にはある」と強調し、同社が教育の現場に入らせてもらって取り組んでいるという「子どもたちの心の部分につながる学びや体験」を紹介。同村中込区自主防災会長の西森一博さんは、多くの地域の人たちが関わって行っている「こども防災訓練」の成果を取り上げた。
上伊那8市町村を持ち回りで行う交流会は今回の南箕輪村で一巡する。郷土愛プロジェクトの向山孝一会長は「誇りある古里を次の世代にきちんとバトンタッチしていけるように、こうした会を一年一年これからも積み重ねていきたい」と述べた。
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